さよならの朝に約束の花をかざろう
人間の上澄みをすくい取ったような作品だなと思った。
ただ、白状すると、ストレートな心情表現に対する照れと羨ましさと、ピュアに感動していると思われたくない虚栄心と、あと、自分は「母」にはなることができない疎外感(ただしそれに対する回答はちゃんと描かれていた)のせいで、メッセージの全ては受け取りきれなかったと思う。
そして、素直に生きたいと思っていても、普段そのように振る舞うことは難しいことなので何かガイドが欲しいし、かといって現実で説教されると反抗してしまうし、なので、物語の形で理想や正論を示してくれるなら、それは自分にとってきっと良いきっかけになるだろうと思うのです。
あとは、自分次第。
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(などと語りたくなるほどには感動的な作品なのですが、テーマがテーマなので、今の立場の自分が他人に薦めた場合、意図しないメッセージを深読みされそうな気がして、ちょっと気が引ける。)